引き寄せの法則における「宇宙」という言葉の本当の意味

引き寄せの法則における宇宙

引き寄せの法則では「宇宙」という言葉がよく使われます。
「宇宙に任せる」「宇宙を信頼する」といった具合です。

しかしこの「宇宙」という言葉から感じる印象は人によって大分違うようです。
引き寄せにおける「宇宙」とは何なのでしょうか?

宇宙という言葉の本当の意味について考えてみましょう。

引き寄せの「宇宙」は「ユニバース」のこと

引き寄せの法則における「宇宙」とはユニバース(Universe)のことです。
ところが、日本語の宇宙という語はスペース(Space)のイメージでとらえられることが多い。

ユニバースは神が創造した世界としての宇宙。
スペースは単純に大気圏の外側のことです。

引き寄せの法則のノウハウは洋書を元に翻訳されたもの。原語でよく使われるのはユニバースという言葉です。スペースは使われません。(古いものだとcosmosも使われます。galaxyは使われません)

「世界」という意味で使われているのがユニバース。
これを星が輝く夜空のほうの宇宙として解釈すると、思考の波動で素粒子を再構成するという感覚が掴みづらくなってしまいます。

「宇宙」を「森羅万象」と訳しなおす

では引き寄せにおける「ユニバース」を日本語訳するとしたらどんな言葉が適切でしょうか?
森羅万象しんらばんしょう」がより原義に近いでしょう。

森羅万象とは、森羅万象の意味

森羅万象とは、宇宙に数限りなく存在する、ありとあらゆる物事や現象のこと。すなわち、この世に存在するすべてのことを意味する。

森羅万象の語源

森羅万象の語源は、言葉の成り立ちからひもとける。森羅万象は「森羅」「万象」の2つの言葉で成り立っている。「森羅」は「たくさんの樹木が茂って並ぶさま」を表すのが原義であり、転じて「数限りなく並ぶ連なるもの」の意となり、さらに「万物」の意を表すようになった。「万象」はすべての形あるものの意で、転じて「あらゆる現象」を表す。「万象」は「ばんぞう」「まんぞう」とも読み、鎌倉時代では「しんらまんぞう」という読み方が一般的だった。「森羅」「万象」どちらも「あらゆるもの」「あらゆる現象」という同じような意味を持つ類語で形成された四字熟語である。森羅万象は「法句経(ほっくきょう)」という仏典に由来する。

森羅万象の英語表現

森羅万象を英語で表現すると、all things in the universe(宇宙にあるすべてのもの)やall nature(すべての自然のもの)が当てはまる。all things in the universe におけるuniverse は宇宙という意味を表し、森羅万象の意味に含まれる宇宙を示す言葉として適当である。all 以外にも、everything という単語も森羅万象の「すべて」「あらゆる」という意に沿った単語である。everything in the world(世界中のすべてのもの)もしくは everything in the universe(宇宙のすべてのもの)という表現が森羅万象を表す。形式ばった表現では、nature(自然)と表現されることもある。森羅万象の解釈により英訳の表現も異なり、それぞれに応じた表現が当てはめられる。

森羅万象の類義語

森羅万象の類義語には、「有象無象」「一切合切」「諸事万端」「天地万物」がある。有象無象は「有形無形のすべて」を意味し、森羅万象と共通の意味を持つ。ただし、同時に有象無象は、「数は多いが、雑多なくだらない人や物」という人や物をおとしめる否定的なニュアンスを含む意味での使い方が多い。森羅万象にはこうした否定的なニュアンスはないため、森羅万象の類語として使用する際はどういった文脈で使用されているのか吟味する必要がある。

一切合切は、「何もかもすべて」を意味する。「一切」「合切」ともに「残らずみな」を意味し、同意の言葉を重ね意味を強めた四字熟語である。森羅万象と同じくあらゆるもの全てを意味するが、森羅万象はより世の中を広く、大きくとらえる場合に使用されることが多く、特に科学や宗教、哲学の分野でよく使われる。一切合切の場合は何もかも残らずすべて、という意味から「何でもかんでも」といった意味が際立ち、節操のない印象も与える。

諸事万端は「さまざまな事柄すべて」という意味を持つ四字熟語である。言葉の意味としては森羅万象と同じだが、用法において諸事万端は「整える」という言葉が続くことが多く、主に事前の準備を抜かりなく行う意味が強い。天地万物は「天と地の間にあるすべて」を意味する。森羅万象は、人間の手の届かない部分にまで及ぶこの世のすべて、という神や宗教的な概念も含むことが多く、こうした意味における類語として、天地万物は最も意味が近いものである。 (weblio実用日本語表現辞典)

宇宙という言葉をこのような意味でとらえると、思考の波動で世界をつくるという考え方が理解しやすくなります。

しかし、最近の本はむずかしい表現が好まれません。開いたページにいちいち四字熟語が並んでいたら、すぐに閉じられてしまうでしょう。
なので今までもこれからも「宇宙」という訳語が使われるでしょう。
私も宇宙という言葉を使っています。

始めに言葉ありき

始めに言葉ありき

《新約聖書「ヨハネによる福音書」第1章から》創世は神の言葉(ロゴス)からはじまった。言葉はすなわち神であり、この世界の根源として神が存在するという意。(goo国語辞書)

引き寄せの法則やスピリチュアル、西洋哲学の世界では普段私たちが使っている言葉が別の意味で使われていることがあります。
そのせいで複雑に感じることもありますが、逆に言えば言葉の意味さえ正しく理解できればすんなりと理論が解せるというわけです。

本やブログを読んでいて引き寄せのノウハウが腑に落ちないときは、そこで使われている言葉の意味を考えてみましょう。
本当はどういう意味でその言葉が使われているのかが分かれば理解が進みます。

-引き寄せの法則をより深く理解するために