潜在意識のインプットモードとアウトプットモードを切り替える自律神経

潜在意識にインプットする

自律神経()のリズムをつかむと潜在意識の力をより上手に使いこなせるようになります。
潜在意識が働きやすい脳波の状態を自分で計測するのはむずかしいですが、自律神経の切り替えを意識するのは簡単です。
そして、脳波をチェックしなくても交感神経と副交感神経を意識していれば潜在意識が働きやすい状態に自分を調整していくことができます。

  • インスピレーションが降りてこない。
  • アイデアはあるけど行動できない。
  • 気分のアップダウンが激しい。
  • イメージングやアファメーションの効果が実感できない。

このような悩みは自律神経のリズムを整えることで解決するでしょう。

潜在意識が働くのは副交感神経優位のとき

潜在意識書き換えがスムーズになるリラックス状態

潜在意識が働くのはリラックスしているときです。
リラックスしているときは副交感神経が優位になっています。
副交感神経が優位になっているときにイメージングやアファメーションをおこなうことで効果的に潜在意識を書き換えることができます。

瞑想、音楽、寝る前がいいと言われる理由

引き寄せの法則や潜在意識活用の補助として、瞑想やヒーリングミュージックなどが勧められているのも副交感神経を優位にさせることが目的です。
寝る前にイメージングをおこなうのがいいと言われている理由も同様です。

なのになぜ、効果が出ないの?

「瞑想や寝る前にイメージしたりするのがいいって聞いた。やってるけど効果が出ない」
という人がいます。なぜなのでしょうか?
それは副交感神経優位の状態があくまでも「インプット・モード」だからです。
インプットした映像や言葉からインスピレーションという形でフィードバックは得られますが、それだけでは現実を変える力は発揮されません。
リラックス状態でインプットした願望が実現した状態を「確定」するには交感神経優位に切り替える必要があるのです。

直感を「確定」させる交感神経優位の状態

直感の正しさを確信する

リラックス状態で映像や言葉をインプットした潜在意識からのフィードバック、インスピレーションを「確定」するのが交感神経優位の状態です。
確定するとはどういうことかと言うと、「この直感は正しい」と確信できることです。
さらに言うと「自分は正しい」と信じられる状態です。

「リラックス」の副作用

副交感神経優位の状態はアイデアが浮かびやすかったり、抽象的なひらめきがわいてきやすくなります。
しかし、副交感神経が優位の状態では自分の内側からわいてくるインスピレーションを自分で正しいと判断できない状態になりがちです。
なぜかと言えば、副交感神経の状態はリラックスしていると同時に、「弱気」になるからです。
副交感神経が優位の状態が続くと意欲も低下しますので、潜在意識からの信号が体に伝わっていても行動できません。
無意識で何をすべきか分かっていても体が動いてくれないということになってしまうのです。

自律神経の切り替えが思考を現実化するカギ

そのため副交感神経と交感神経を適切に切り替えてあげる必要があります。
潜在意識上の情報書き換えと再構成をおこなうのが副交感神経優位の状態、そして新たに発せられる無意識の信号をキャッチしてアイデアを形にできるのが交感神経優位の状態。
このリズムを無視すると、どれだけ瞑想をしたり、いい脳波が出る音を聞いたりしても潜在意識の力を活かせません。

昼寝、入浴、散歩が最強の引き寄せ法である理由

では、どうしたらリズミカルに自律神経を切り替えながら潜在意識の力を活用していけるのでしょうか?
昼寝、入浴、散歩をすればいいのです。

現代文明は昼寝中に作られた?

エジソンからジョブズまで、革新的なインスピレーションで世界を変えてきた発明家・実業家たちには共通する習慣があります。昼寝です。
皇帝ナポレオンは短眠で有名ですが、実際には昼寝で睡眠不足を補っていたと言われています。

彼らはいつも悩みながら仮眠をとって、ひらめきとともに目覚めました。
寝る前の副交感神経優位の状態でインプットして、交感神経が優位になる覚醒時に潜在意識からのフィードバックを「これはいいアイデアだ!」という確信をもって「確定」していたのです。

付け加えると、仮眠でインスピレーションを得る人たちは夜の睡眠時間が短い傾向があります。1回の睡眠時間が短く、数回の仮眠で不足をおぎなっている人もいます。
睡眠不足ぎみの状態では交感神経が活発になります。短い仮眠だと眠っていながらも脳は活発にはたらいている状態です。深い眠りに落ちる前に目覚めると、インスピレーションが意識から潜在意識に沈みこむ前にすくい上げることができます。
「気分がいつも落ち込みがち」「意欲がわかない」「自信が持てない」といった悩みがある方は、1回の睡眠時間を減らして仮眠を増やす「分眠」を試してみるといいかもしれません。(※心臓などに不安がある方はしっかり睡眠をとりましょう)

幸運の女神はいつもお風呂の中に

バスルームは潜在意識と会話するための部屋と言っても過言ではありません。
入浴中は潜在意識の書き換えがしやすいです。またお風呂場はインスピレーションを受けやすい場所です。

お風呂で潜在意識の力を引き出すテクニックがあります。

まず、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かります。
ぬるめのお湯は副交感神経を優位にします。
そして追い炊きするか足し湯をして、お湯の温度を上げます。
熱めのお湯は交感神経を優位にします。

この入浴法で自律神経のオン・オフをモード切替えして潜在意識のインプット・アウトプットを活性化することができます。

さらに冷たいシャワーで締めると交感神経をオンにしてシャキッと覚醒状態を体験することができますが、血圧に不安のある方にはおすすめできません。
「ずっと頭がボーっとしている」「嫌な気分が消せない」「ポジティブになれない」といった悩みがある健康な方なら試してみる価値があるはずです。

歩けば悩みが遠ざかる

潜在意識の力を使った問題解決にテキメンの効果を発揮するのが散歩です。
ウォーキングをすると血流がよくなり、酸素が全身に運ばれて自律神経が整います。
歩くとおだやかな気分と活発な気分の両方を同時に味わうことができますが、その適度に緊張とリラックスが同居した状態がいいのです。

何かを考えながら歩くとその答えがひらめくことがあります。適度にリラックスしているので潜在意識からの信号をキャッチしやすいのです。
そして「そうか! こうすればよかったんだ」と確信できるだけの元気もわいてきます。適度にアクティブになっているので自分の内側からわいてくるメッセージを信じやすいのです。

さらにウォーキングの効果を高めるには、出先でカフェに立ち寄るのがおすすめです。
カフェも緊張とリラックスが適度に同居している場所ですので、潜在意識と交信するのに適しています。
さらに体を動かしたあと休憩して、また動かすというリズムを作ることで交感神経と副交感神経の切り替えをうまく機能させることができます。

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自律神経は意思ではコントロールできない神経。内臓の動きなどを司っている。リラックス状態で優位になる副交感神経、アクティブな状態で優位になる交感神経の2つが交互にオン・オフされて休息と活動のバランスが保たれている。精神状態、気分にも大きな影響を与える。

-引き寄せの法則をより深く理解するために